お口の成長に重要な筋肉とは?
こんにちは。
今回は生まれてから大人になるまでの「お口の成長」について大切な事をお伝えしたいと思います。
皆さんはご自身の歯並びや嚙み合わせについて考えた事はありますか?成長と共に当たり前にそこにある歯並びと嚙み合わせを深く考える事は無いかもしれません。物事には原因がありその結果があります。出っ歯の方には出っ歯になった原因があり、受け口の方には受け口になった原因が、顎がゆがんでいる方にはゆがんだ原因があります。遺伝的な要素もあるとは思いますが、日々の診療でお子様のお口を診ていると遺伝だけでは考えられない事が起こっています。
特に大事な点としては筋肉の使い方です。筋肉の使い方として大きなポイントとして挙げられるのは「呼吸」「飲み込み」「しゃべり方」時に使う舌です。他にも口輪筋(口唇周囲にかけて口を閉じ、口の周囲を前方に尖らせる筋肉)や頬筋など、お口の外の筋肉も大切ですが、今回は舌について深掘りしましょう。
舌の使い方と顎の成長は密接に関係しています。特に飲み込む運動の際に上手に舌を使えているか否かで、上あごの成長が良い方向で進んでいくかが決まるのです。人は成長と共に授乳から離乳へそして食事へと変わっていきます。その成長の中で舌の使い方を自然に学んでいきます。しかし、上手く学習できなかった時に、舌を使わずに他の筋肉を使う事で飲み込むようになるのです。他の筋肉を使う事で上あごの成長を邪魔する事もあります。
専門的には「異常嚥下」と呼びます。異常と聞くとドキッとされるかもしれませんが、大丈夫です。これらの筋肉の使い方は学習することができるのです。お子様の食事の様子をそっと観察してみてください。飲み込みの時に口の周りの筋肉がギュッとなったり、いつまでも噛んでいて飲み込みにくそうにしていませんか?もし、そのような様子があれば正常な飲み込みが出来ていない可能性が高く、顎の成長にも影響が出てくる可能性が高くなります。
当医院ではそのような成長を見守る診療をしています。筋肉の学習についてもお手伝いできる事がありますので少しでも気になる事があれば初診の方もすでに通われている方もお気軽にスタッフにお声がけください。